平成31年03月定例会 議案第28号:平成31年度佐渡市一般会計予算についての賛成討論資料
平成31年03月定例会最終日にて、
議案第28号:平成31年度佐渡市一般会計予算について
賛成討論をさせていただきました!
賛成:13、反対:6で可決されました。
下記、お手すきの際にご一読いただけますと幸いです。
04発言(討論)通告書原稿_室岡啓史_20190322+(最終版)
■■■演壇にて■■■
政風会の室岡啓史でございます。議案第28号:平成31年度佐渡市一般会計予算について賛成の立場から討論をいたします。
三浦市政の四年目に向かう当初予算430億円。前年度比較21.5億円の減です。これは、合併特例債関連事業を除いた予算編成であることが大きな要因です。ここから施政方針の最後に記載のある、『議会との協議を踏まえる姿勢』が見て取れます。また、施政方針の前段には『佐渡再生』が謳われ、観光地域づくりと産業の振興が最重点の取組みとして掲げられております。昨年4月には佐渡版DMOである一般社団法人佐渡観光交流機構、7月には一般財団法人佐渡文化財団がそれぞれ立ち上げられ、次年度以降は両組織による観光地域づくりの推進と文化保全・活用との融合がなおいっそう期待され、佐渡の関係人口増大に向けても尽力が必要なところです。災害に強い島づくりとしては、約1.5億円が計上され、市民の命と暮らしを守るために、ハード・ソフト両面での整備による安心安全の島づくりが推進されます。子育て支援としては、子ども若者相談事業を新規事業として約1,400万円で実施予定、返済不要の新奨学金制度も二年目を迎えます。社会福祉分野では、佐渡市社会福祉協議会補助金について、前年度比較約700万円の増となっております。このように、総体的に攻めの分野と守りの分野とを両立させた予算編成であると言えるでしょう。
このような施政方針に合致した当初予算が、もしも否決されれば、執行部としては暫定予算を組まなければなりません。暫定予算とは、年度開始までに本予算が成立しない場合に、本予算の成立までの空白期間をつなぐために組んだ予算のことです。昨年度末の予算否決による5月までのゴタゴタは、あまりに苦い経験です。
佐渡の人口は毎年約1000人ずつ減っております。単純計算で定例会最終日の本日1日だけでも約3人減る計算になります。予算が否決されるとすると、佐渡が順調に沈没に向かうこととなるということを強く嘆きます。
突然ですが、ここで一句。
『秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる』
(あききぬと めにはさやかにみえねども かぜのおとにぞおどろかれぬる )
これは、古今和歌集に収録されている歌であり、三十六歌仙の一人である藤原敏行(ふじわら の としゆき)の句です。平安時代前期の貴族・歌人・書家。
秋が来たと、はっきりと目にはみえないけれど、風の音で(秋の到来に)ハっと気づきました。 という意味です。大変風流であり、私が最も好きな句の一つです。
藤原敏行へのオマージュ(敬意)として嘆きの歌を一句
『佐渡衰退 目にはさやかに見えねども 予算否決にぞおどろかれぬる』
佐渡の衰退が、はっきりと目にはみえないけれど、予算否決にハっと気づきました。 という意味です。これは、今年度一年間で私が感じたことを嘆いた句です。今年度、1年12ヶ月のうち、4月の1ヶ月間を佐渡市として失ったといっても過言ではないと思っています。
一年前、否決された当初予算に対しても私は賛成討論いたしました。反対討論者からは、市民を不安にさせるべきではないとの趣旨をもって、約1分40秒間、私に対する糾弾のご意見をいただきました。アツくご指導いただいたことに対しまして、この場をお借りして深く御礼申し上げます。
予算否決され暫定予算で運営したことによって、確かに直接的には市民の皆さんにご迷惑をおかけすることはありませんでした。しかし、佐渡市として1ヶ月を失ったことで、間接的には市民の皆さんにご迷惑をおかけしたということだと私は思っております。まさに、『目にはさやかに見えねども』ということです。
本予算を否決するということは、農業・観光・医療・介護等、全てにおいて否決をするということであります。仮に、意に沿わないところがあれば、縛りをかけて通せば良いわけで、否決は全否定と同じことです。
毎回申し上げているとおりですが、最後に一議員として、予算審査も決算審査も、佐渡市政に対する全否定ではなく、部分否定に留めることで、執行部への改善を促していくべきであると強く主張して結びと致します。
議員の皆様方におかれましては同じ轍(てつ)を踏むことのなきよう、良識ある冷静な、冷静なご判断により『賛成』をお願いいたします。
以上