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平成29年度03月定例会 議案第43号:平成30年度佐渡市一般会計予算についての賛成討論資料

2018年3月29日 / Hiroshi Murooka / お知らせ, ブログ

平成29年度03月定例会最終日にて、
議案第43号:平成30年度佐渡市一般会計予算について
賛成討論をさせていただきました!
結果むなしく、賛成:8、反対:11で否決されました。

佐渡市として一般会計当初予算が否決されるのは初めてのことです。

明日、3月30日(金)13:30~佐渡市議会臨時会にて
暫定予算について審査・議決があります。
当日の23:59までに是が非でも可決されなければ大変なことになります!

下記、お手すきの際にご一読いただけますと幸いです。

04発言(討論)通告書原稿_室岡啓史_20180327(最終版)

 

■■■演壇にて■■■

政風会の室岡啓史でございます。議案第43号:平成30年度佐渡市一般会計予算について賛成の立場から討論をいたします。

三浦市政の三年目に向かう当初予算457億円。施政方針の前段には『佐渡國の再建』が謳われ、観光地域づくりと産業の振興が最重点の取組みとして掲げられております。
4月2日(月)には佐渡版DMOである一般社団法人佐渡観光交流機構、7月には一般財団法人佐渡文化財団の立ち上げが予定されており、両組織による観光地域づくりの推進と文化保全・活用との融合が期待されるところであります。また、夏には『国際文化芸術発信拠点形成事業~【響く島。佐渡】プロジェクト~』として、さどの島銀河芸術祭やアース・セレブレーション、北沢浮遊選鉱場ライトアップ等、様々な事業が開催される予定です。文化庁(国)から5,000万円の補助が予定されており、総事業費1億1,500万円を有効に活用することで、佐渡が誇る自然・文化・芸術の魅力が島内外へと伝わっていく絶好の機会となるでしょう。島の中でヒト・モノ・カネがグルグル回ることを想起するだけでもワクワクします。そして、何よりも7月末には佐渡が世界遺産国内推薦の獲得をすることが大変期待されるところです。

このような施政方針に合致した当初予算が、もしも否決されれば、執行部としては暫定予算を組まなければなりません。暫定予算とは、年度開始までに本予算が成立しない場合に、本予算の成立までの空白期間をつなぐために組んだ予算のことです。10日間から3ヶ月程度の短期間での予算であり、新規事業費などを盛り込まず、経常的経費と公共事業の継続案件など必要最小限の予算に限られることが多いそうです。また、どれが義務的経費、経常経費、政策的経費となるか判断は分かれるものがあります。佐渡市では過去に前例がなく、実質あと3~4日で暫定予算を組むことができるとは私には思えません。もしもできたとしても、相当な工数を要する膨大な作業となり、想定できない不測の事態が起こり得ることは言うまでもありません。異動や退職もあります。

平成30年度当初予算には、以下のような重要なものが含まれていますので、予算が否決されることによって、それらに影響を及ぼすことがあってはなりません。
①佐渡汽船のジェットフォイルやカーフェリーの運賃割引ができない
②佐渡産品等の海上輸送費助成ができない
⇒議員立法『特定有人国境離島特別措置法』に伴い、昨年4月から始まった佐渡汽船運賃低廉化等のことで、市民の皆さんに大変喜ばれている施策の一つです。
③佐渡市奨学金(高校生、大学生等、医療技術者)の貸与ができない
④公共事業や交付金事業の国県への交付申請ができなくなる
(予算議決の原本証明が必須)。交付申請は通常4月上旬に行う。
⑤正規雇用促進に係るキャリアアップ事業停止により給与の上乗せができない
⑥商工業者支援の各種貸付ができない
などなど枚挙にいとまがありません。

そして、医療・福祉・介護・子育て等、小さな子どもたちやお年寄りの方々の実生活にも影響が出てくることでしょう。直近の12月定例会では、議案第156号平成29年度佐渡市一般会計補正予算(第8号)が賛成9、反対11の賛成少数により否決されました。それから9日後の臨時会にて修正案が可決されました。9日間のタイムラグの影響により、赤泊地区の酪農家の方に対する新牛舎建設に関して、乳牛22頭を増やすための275万円分の補助金を出すことができなくなってしまいました。結果として佐渡市民にご迷惑をおかけしたという事象であります。本当に痛恨の極みです。

私は先輩議員から、二元代表制においては、議会と執行部とは車の両輪であると教わりました。その通りだと思います。当初予算を否決するということは、片方の車輪である議会が全く動かないということ。執行部の車輪だけが回るのであれば、同じ場所をグルグル回るだけです。すなわち、佐渡市政が1ミリも前には進まないということです。直近の12月定例会から学ぶべきことは多いのではないでしょうか。

佐渡の人口は毎年約1000人ずつ減っております。単純計算で定例会最終日の本日1日だけでも約3人減る計算になります。予算が否決されるとすると、佐渡が順調に沈没に向かうこととなるということを強く嘆きます。

本予算を否決するということは、農業・観光・医療・介護等、全てにおいて否決をするということであります。仮に、意に沿わないところがあれば、縛りをかけて通せば良いわけで、否決は全否定と同じことです。

最後に一議員として、予算審査も決算審査も、佐渡市政に対する全否定ではなく、部分否定に留めることで、執行部への改善を促していくべきであると強く主張して結びと致します。

議員の皆様方におかれましては良識ある冷静な、冷静なご判断により『賛成』をお願いいたします。

以上