佐渡市議会政風会の会派視察で東北へ行ってきました◎
帰りは仙台⇒新潟空港の移動で初トキエアしましたが、快適で充実した素晴らしい視察となりました
①岩手県西磐井郡平泉町
[テーマ]世界文化遺産登録後の推移および活動・維持管理等の問題点について
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「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」は、2011年6月29日にフランスのパリで開催された第35回世界遺産委員会において登録が実現されました。東日本大震災から約3か月後のことで、6月29日は偶然にも松尾芭蕉が平泉を来訪した日であったそうです。そして、登録から3年後に岩手県条例で記念日が条例制定されており、現在は登録から15周年の準備を進めているとのことです。構成資産は草刈り等管理が行き届き、街並みも電線を地中化するなど、町を挙げて官民連携により「きれいにする」努力を垣間見ることができました。また、道の駅と岩手県立世界遺産ガイダンスセンターとを隣接させることにより、双方の入れ込み増に向けた努力が見て取れました。佐渡市としてもより一層の官民連携による環境美化に努めなければならないと再認識しました。
②宮城県東松島市
[テーマ]中間支援機構の設立の経緯および設立当時の課題、定住促進について
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一般社団法人東松島みらいとし機構(中間支援組織)=HOPEの設立の経緯と当時の課題についてお話を伺いました。東日本大震災が発生し、地域内の人口減少や少子高齢化が10年早く進んでしまった状況を脱するべく、震災から約1年半後に一般社団法人を立ち上げ、10年間は行政が補助しながらここ3年は自活して持続可能な組織体を形成することに成功しております。収益の8割は地域電力会社としての運営であり、公共施設や復興住宅等の屋根にソーラーパネルを設置し、蓄電池を設けることで、災害時の病院運営にも3日間支障なく運営する体制を構築しておりました。また、指定管理により市営住宅の維持管理や入居者とのやりとりなどを行い、指定管理料を年間約3,000万円削減することに成功しているそうです。そして、SDGs未来都市に選定された東松島市とも連携し、子どもの環境アートコンテストを開催したりする中で、親子を巻き込みながらSDGsの普及啓発にも力を入れている非常に意欲的な法人でありました。佐渡市においても持続可能な地域づくりを推進するためには、NPO法人や一般社団法人等と二人三脚で取り組む必要性を感じました。
③宮城県柴田郡村田町
[テーマ]重伝建登録後のオーバーツーリズム対策および維持管理について
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元々村田町の町並みは紅花の売買やその後の養蚕業の隆盛により形成されたものであるそうです。そして、東日本大震災により、伝統的な蔵造りの街並みを保存することが難しい状況が発生し、国からのアドバイスにより重要伝統的建造物群保存地区に登録することで、復旧復興して次世代へと美しい街並みを残すべきと保存活動がスタートしたとのことでした。秋に年一回の陶芸市が開催される際は全国から人が集まるので、その際は駐車場の確保に苦慮しているとのことでしたが、それ以外の時期にはむしろ誘客に苦慮しているそうです。宮城県としては松島などをアピールしているので、そういう地域とタイアップしてもっと村田町に足を運んでもらう努力が必要と認識しているとのことでした。古民家カフェや武家屋敷ホテルなども少しずつ進んでおり、これから継続した努力が期待されるところです。佐渡市としては本年8月15日に小木町が重伝建に選定されました。また、約33年前に宿根木が選定されており、新潟県内では2件目の事例も佐渡であるため、世界遺産とも連携した「金の道」をアピールする努力がより一層必要になってくると感じました。
以上です。
貴重な機会をありがとうございました